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[サウンド・ラボ] Pro Tools:UADプラグイン Friedman BE-100でリアンピング録音

掛け録りせずドライ音をベースにしたリアンピングで歪み系サウンドにトライ

Dave Friedman(デイブ・フリードマン)は、Edward Van Halen(エドワード・ヴァン・ヘイレン)のアンプをモディファイしたことで有名なエンジニア。

彼のMarshallプレキシのモディファイに長年携わってきた経験をもとに誕生した『FRIEDMAN BE-100』は、EL34真空管で駆動する100ワットの3チャンネルカスタムハイゲインアンプだ。 あらゆるジャンルの音楽に使うことができるというBE-100は、ディストーションからクリーントーンまで幅広いサウンドづくりが可能だそうだが、やはりハイゲインサウンドが魅力ではないだろうか。

筆者はUniversal Audio Plugin 「BE-100」を使って、掛け録りせず、ドライ音をベースにしたリアンピング手法により、プラグインBE-100プリセットの歪み系サウンドの録音をいくつか試してみた。 ドライ音の元となるサウンドは現在制作中の楽曲の一部を使用している。(以下Universal AudioはUAに省略) 

・録音時のノイズ問題
ディストーションを掛けた際の「シャー」、「ブー」などのノイズ対策としてギター側のボリュームを調整をしてみたが、低すぎてもパンチがなくなるのでそれも難しい。プラグイン上のアンプ・バックパネルには、スレッショルド機能があるので、そちらも使うべきだが、ギター側のボリュームはフルが良いので最終的にはリアンピングの際に掛けるドライブ(歪み)を調整することになりそう。ギターピックアップがパッシブの場合は設定がまた異なるのではと思う。

・制作環境
Pro Tools Studio
Universal Audio Apollo 8 duo + UAD2 Satellite
Universal Audio Plugin Friedman BE100
エレクトリックギター:アクティブピックアップ(EMG)

【録音方法】
UAD Console内インサートにモニター用プラグインとして「BE-100」を設定(下図赤枠参照)。アンプサウンドをモニターしながらドライの DIギター・サウンドをレコーディングするため、Apollo Console ソフトウェア上のスイッチを[MON]に切替える。(下図黄枠参照)

【Pro Toolsの設定】
ドライ音用オーディオトラック(下図guitar2)を作成し、レコーディング。

【リアンピング設定】
・Pro Toolsにリアンピング用オーディオトラック(上図guitar1)を作成し、SENDSに「VIRTUAL1」を選択。
・UAD Console内VIRTUAL1のINSERTSにプラグイン Friedman BE-100を設定。(下図赤枠参照)
・オーディオトラックguitar2のファイル(ドライ音)をguitar1にドラッグ&ドロップする。

以上、ここまででリアンピング後のサウンドを聴くことが可能。プラグインのプリセットや音量など各ツマミの設定を変えることで各々のサウンドを視聴できる。

そこで問題が。リアンピングした音を録音できないことに気が付いた。

【リアンピングサウンドの録音】
下記の方法を試してみた。(下記AUX1を使用する方法が正しいかどうかは現在分からないので、ご参考までにしていただきたい)

Pro Toolsにリアンピング録音用のオーディオトラックを作成(トラック名:下図Friedman ○○○)

上記トラックのINPUTに「AUX1 L/R」を設定することでUAD Console AUX1からのリターンを受信。 その状態で録音が可能になる。(下図黄枠)

【リアンピングサウンド】
Friedman BE-100の各プリセットサウンドは下記の通り。ツマミはプリセットの状態のままで音出ししている。

Default

01 Humbucker Rock A

02 Humbucker Rock B

03 Humbucker Rock C

04 Humbucker Rock D

05 Lead Mellow USA 4x12 
下図FX Rackをクリックした後に表示されるアンプ背面内「ディレイ」がデフォルトではオンになっているので、そのまま録音している。

06 Lead Bite USA 4x12

15 Skate Punk Riff A

BE 100のバックパネル
スレッショルド、ディレイなど細かい設定が可能。詳細は下記マニュアルを参照ください。

>>> UADプラグイン Friedman BE100のマニュアルはこちら

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